2011-01-01から1年間の記事一覧

あなたは昔のままでしょうか。

きょうは、大きな余震が、3回ありました。揺れが長いと、311のときみたいに大きな地震になるのではと緊張します。 梅の季節もおしまいですね。 百人一首にもとられている有名な歌で、梅の和歌を終えたいと思います。 ひとはいさ 心もしらず ふるさとは 花ぞ…

雪となって消えてしまう。。

3月下旬とは思えない寒い日です。東京(都心郊外)では雪も降ったそうです。雪にちなんだ和歌です。 今日こずは 明日(あす)は雪とぞ 降りなまし 消えずはありとも 花と見ましや(古今集 在原業平) きょう私が来なかったなら、明日は雪のように降って消え…

1日中ずっと見てたのに……

きょうは大きな余震が、たびたびありました。 暮ると明くと 目かれぬものを 梅の花 いつの人まに 移ろひぬらむ(古今集 紀貫之) 暮れても明けても目を離すことがなかった梅の花。 いつの間に散ってしまったの?

たとえ散っても、香は枝に残しておいて。。

散りぬとも 香をだにのこせ 梅の花 恋しきときの 思ひいでにせむ(古今集 読み人しらず) 花は散っても、せめて香は枝に残しておいてくれ。 梅の花が恋しくなったときは、思い出のよすがとするから。 素直な気持ちを詠んでいますね。

香は感情にダイレクトに訴えます。

散ると見て あるべきものを 梅の花 うたてにほひの 袖にとまれる(古今集 素性法師) 梅の花が散ると見ていればいいものを、触れてしまったので、困ったことに、香が袖に残って思い出されてしまう……。 なまじ知ってしまったばかりに、心乱れてしまうってこと…

梅の香をいつまでも残したい。

梅の見ごろも、残り少なくなってきました。 梅が香を 袖にうつして とどめてば 春はすぐとも かたみならまし(古今集 読み人しらず) 梅の香を袖に移して残せるのなら、春は過ぎても記念になるのでしょうに。 梅の花も散り始めています。名残り惜しいですね。

春に闇夜はありません!?

天気はいいけれど、空気はあいかわらず冷たいです。 春の夜の 闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やはかくるる(古今集 凡河内躬恒) 春の夜は、闇夜であっても闇夜ではない。 梅の花の姿は見えないけれど、香はかくせないから。

あなただけが理解してくれているもの。

きょうは、午後から夕方にかけて、船橋では計画停電が実施されました。被災者および地震の影響を受けている方、お見舞い申し上げます。和歌には、人を幸せにする力があると信じて、きょうも書きます。 君ならで 誰にか見せむ 梅の花 色をも香をも しる人ぞし…

寒さがもどり、被災地では雪です。

原発は依然深刻な状況です。朝から寒く、被災地では雪が降りました。思うような暖が取れない被災地の方たちを思うと、胸が痛みます。 折りつれば 袖こそにほへ 梅の花 ありやとここに 鶯の鳴く(古今集 読み人しらず) 折っただけなので梅の花はないのだけれ…

梅の花は手元においてこそ……

計画停電が実施されています。節電の輪が広がっています。 よそにのみ あはれとぞ見し 梅の花 あかぬ色香は 折りてなりけり(古今集 素性法師) 今までは木に咲いているのをいいなと思っていた梅の花だけれども、折って手元に置くと飽きることなく鑑賞できる…

これまで経験したことのない地震の影響です。

地震の影響は大きく、電車運行の休止が相次ぎました。ガソリンを入れる車も、道路に長い列をつくっています。スーパーは、入場制限をしています。 このような状況で和歌のブログを続けるのは適当ではないかと思い、しばらくお休みしようかと考えました。でも…

東北地方の和歌

地震は、東北関東大震災と呼ばれるようになりました。マグニチュードは、8.8から9.0に引き上げられました。 きょうは、東北地方に因む和歌を紹介します。 をぐろ崎 みつの小島の 人ならば 都の苞(つと)ぶ いざと言はましを(古今集 伊勢物語) 大黒崎のみ…

きのうは、マグニチュード8.8の日本気象観測史上最大の地震が、東北・関東地方を襲いました。

被災されたかたには、心からお見舞い申し上げます。わが家でも、資料や書籍や書棚の上に置いてある物が散乱し、床は足の踏み場のないほどでした。幸い、家族とも無事です。 地震にまつわる和歌がありますので、きょうはご紹介します。 ム子(ね)は八ツ 門ハ…

夢の浮橋。源氏の浮舟。

きょうもいい天気です。でも風が少し強いです。相変わらず、空気は冷たいです。 春の夜の 夢の浮橋 とだえして 峰に別るる 横雲の空(新古今集 藤原定家朝臣) 春の夜の短くはかない夢がとぎれてしまった。。。ふと見ると、横雲が峰から別れてゆく曙の空であ…

あなた、ほかの女性の香がするわよ!

気持ちよく晴れています。でも、空気は冷たいです。 梅の花 立ちよるばかり ありしより 人のとがむる 香にぞしみぬる(古今集) 梅の木の近くに、ちょっとだけ立ち寄ったら、花の香がしみついてしまいました。 誰かほかの女性の移り香と思われて、人からとが…

梅が盛りのうちに、誰か尋ねてきて^^

きょうも梅の和歌です。 とめ来(こ)かし 梅さかりなる がわ宿を うときも人は 折りにこそよれ(新古今和歌集 西行) 梅が盛りのわたしの宿を訪ねておくれ。疎遠にするのも、場合によりますよ。 「ひとりがいい」という人でも、人恋しいときもありますよね…

紅の梅と、まっ白な雪

きのう降った雪が、庭や人通りの少ない道のすみに、まだ残っています。 折られけり 紅(くれない)にほふ 梅の花 今朝(けさ)白妙(しろたえ)に 雪は降れれど(新古今和歌集 宇治前関白太政大臣) 紅に咲いている梅と、真っ白に降り積もっている雪。色彩の…

かなり激しい雪!

きょうは、朝、小雨が落ちているような感じでしたが、その後雪になって、本格的に降りました。夕方近くに雪はやみました。 梅の花に雪の降れるを詠める 花の色は 雪にまじりて 見えずとも 香をだににほへ 人の知るべく(古今集 小野篁朝臣(おののたかむらあ…

遅咲きのわが家の白梅。

きのうは都内で満開の梅を見ました。わが家の庭の白梅も、ようやく花をたくさん咲かせました。 春の初めに詠める 春やとき 花やおそきと 聞き分かむ 鶯だにも 鳴かずあるかな(古今和歌集 藤原言直) いまはたくさん花を付けているわが家の梅も、春の初めは…

春になると、旨が締め付けられます。

きょうから、旧暦2月です。 きょうも気温はそれほど上がりません。でも、日差しは力強くなってきました。 うらうらに 照れる春日に 雲雀(ひばり)あがり 情(こころ)かなしも 独りし思へば(万葉集 大伴家持) 1200年以上も前に詠まれた歌ですが、分かりや…

季節が、逆戻り。

きょうは、旧暦1月30日。1月最後の日です。寒い1日でした。 今さらに 雪降らめやも かげろふの 燃ゆる春日と なりにしものを(読人しらず 新古今和歌集) 陽炎が燃える春になったのに、今になって雪が降ることがあるのだろうか? 季節が逆戻りした様子を詠ん…

来そうで来ない春。

きょうも寒い日でした。数日前は、暑いくらいの天候だったのに。。 み山には 松の雪だに 消えなくに 都は野辺の 若菜つみけり(古今集 読み人知らず) 作者は、雪が消えない山に住んでいるのでしょう。都では若菜を摘んでいるんだよなあ。。 そんな気持ちな…

誰のところからやって来たの?梅の香り。

梅の季節ですので、きょうも梅の和歌を楽しんでみましょう。 梅花遠ク薫(くん)ズといへる心をよみ侍ける心あらば 問はましものを 梅が香に たが里よりか にほひ来つらん(新古今和歌集 源俊頼(みなもとのとしより)朝臣) 梅の香りに心があるなら問いかけよ…

冷たい雨。

きょうは、午後から冷たい雨が降りました。 春の雨は いやしき降るに 梅の花 いまだ咲かなく いと若みかも (万葉集 大伴家持) 春の雨は降りしきるのに、梅の花はまだ咲きません。まだ、若いからでしょうか。大伴家持が藤原久須麻呂(くすまろ)に贈った和歌…

突然の雪です。

朝から寒い1日です。雨があられになり、本格的な雪になりました。 踏みわけん 庭には跡の をしければ 雪よりほかの 道を尋ねん(新千載和歌集 源義行) きれいに積っている雪に足跡を付けるのはもったいないという気持ち、共感できますね。

梅の花よ、死んだあとも私を忘れないで。

きょうもいい天気です。 花を枝いっぱいに付けている大きな梅の木を、きのう都内で見ました。うちの庭の梅は遅咲きですけれど、もう見ごろ、まっさかりですね。 ながめつる けふは昔に なりぬとも 軒端の梅は われを忘るな(式子内親王 新古今和歌集) もの思…

雪のように、空のかなたから流れ落ちる梅の花。

けさは、いい天気です。でも、花粉が心配です。。。 きょうも梅の花にちなんだ和歌です。 わが園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の 流れくるかも (大伴旅人) 天平2年(730)正月13日、旅人が大宰府に部下を集めて、梅花の宴を催したときに詠んだ歌です。…

梅と道真。

家の庭にある梅の木にも、花がつきはじめました。 梅の花を見ると、春を実感しますね。 東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな (菅原道真) 梅の花にまつわる和歌では、一番有名でしょう。 大宰府へ無念の左遷(実質は流罪のようなも…

春の月。

ゆうべは月がきれいでした。あしたは下弦の月です。 山深み なほ影寒し 春の月 空かき曇り 雪は降りつつ (越前 新古今集) 昔の「影」は、光の意味です。ときどき空が曇り、雪が降る中で、光る春の月を詠んでいます。

苔の下水。

けさは、霜が降りていました。朝日に霜が輝いていました。 岩間とぢし 氷も今朝は 解け初めて 苔の下水 道もとむらん (西行法師 新古今集) 岩と岩の間を閉ざしていた氷も、立春の今朝は解け始めて、苔の生えた下を流れる水は、通り道を求めていることだろ…